ホーム
FMCブログ

Eメカ論争

2010年11月18日

 皆さ~ん、お待たせしました~。

フルートマスターズ代表の野島です。

さて、「Eメカのお話」をしましょう。何のこと?とお思いの方もいらっしゃるでしょうね。でも楽しみにされている方もいるのでは?

 

 高音のE音って難しいですよね。Eメカ付の楽器をお使いの方はあまり感じた事は無いかもしれませんが、スラーで跳躍するときなど、外してはいけないと強く吹いたりしますから音程は高く、音も鋭く大きな音になってしまいます。特に最初の音がEでPで始まるときなど怖くて心臓がバクバク、なんてことも。

 

 Eメカ反対派の方たちは「Eメカが無いと吹けないなんてだらしない」とか「Eメカがなくても吹き方さえしっかりしていれば問題ない。」と言いますがそういった方たちの演奏をよく聞いてみるとやはり慎重にそして強めに吹き、前後の音と異なる音質となっていることがよくあります。そうでない人も、高音のEが難しいのは認めていただけるのではないでしょうか。

 

では、このEメカと言う構造 「有り」? 「無し」? どちらでしょう。

 

この事をお話しするにはフルートの歴史を紐解かなければなりません。御存知の方もいらっしゃるかと思いますが、今のフルートはヴェーム式フルートと言われる、今からおよそ150年前に発明された物です。その後、多少の改良をみますがほとんど当時と変わっていないのが現状です。つまり、ヴェーム式フルートの完成度は大変高く150年経った現在でも評価されそのまま使い続けられていると言う事が出来るでしょう。

 そのヴェームが高音の運指で歌口から近いところで最初に開く音孔が二つ続いてはならない、と言っているそうです。この点がヴェーム式フルートがその後変化した数少ない点ですが、当時はG#の音孔は今のようにはなっていませんでした。オープンG#といって今の裏G#は無く、G#レバーは直接G#カップについており、それは常にオープンの状態でした。そして高音のE音は今の運指に左手小指を押えた物であったのです。

 つまり、現在Eメカで押さえた状態がヴェーム式フルートの正しい運指で、このG#音孔を開けた状態で吹く事は大変難しく、音程が悪いのは当然ということなのです。

 

 と言う事でかく言う私は賛成派、なんですが皆さんはいかがでしょうか?

 

蛇足ですが、ヴェームが問題視している点に高音のF#があります。今のEと同じように二つの音孔が並んで開いてしまうF#の音はやはり吹きづらい音となっています。解消するためにF#メカという複雑なメカニズムもあるくらいです。

 皆さん、こんな楽器のお話、ご興味ありませんか?これからも機会があったらお送りします。お楽しみに。

 

投稿者:野島洋一



ピッコロジョイント復元

2010年10月16日

 リペアサービス課から得意な改造修理のご報告です。

 皆さんはピッコロのジョイントが折れてしまった、という経験は無いでしょうか?実際にご自分で経験しなくても周りでこのようなお話は聞いたことはあるのでは!?

 

 よく起こるのは組んだ状態で落としたり、強くぶつけた時だと思います。ジョイント部分はピッコロの管体の中で最も強度の足らない場所だと言えると思います。そのために組んだ状態で衝撃が加わると、弱いこの箇所が折れてしまうのです。

 

 このような時、ほとんどの方は「もうだめ、治すことは不可能だ」とあきらめていることでしょう。実際このような依頼が来た時、私自身も「どうしよう」と考え込んでしまいました。その楽器はドイツ製で買い換えるには相当の金額を覚悟しなければなりませんでした。40万円~50万円も掛かるのなら修理で何とかなるのなら、と相談されてきたのでした。

 

s-Ph1-2

 

 まず、持ち込まれた時点では、折れてしまったジョイント部分が頭部管の中に入ったまま抜けない状態でした。それを抜き取るのに一苦労、取り出した部品はとても使える状態ではありませんでした。そこで考えたのはY社の普及品の構造です。それは金属で加工したジョイント部を接着で取り付けるものです。この楽器用に採寸し、ジョイント部品を新たに製作、取り付けに成功したのでした。われながら「中々の出来栄え」、これからはこういったお客様の為に専用の部品を作り置くことにしたのです。

 

s-ph3

 

 パイパースの今月号でしたか、クラリネットで同じような事例が紹介されていました。考えることは似ているな、と思わず苦笑してしまいました。

 

 どうぞこんなことが周りで起こりましたら迷わずマスターズの門を叩いてください。(別にわざわざ来て本当に門を叩かなくてもいいですよ、電話でもメールでも結構です。ご連絡くださいね。)

よろしくお願いします。

 

投稿者:野島洋一



お礼の手紙

2010年7月9日

以前、横浜にある高校のピッコロのタンポ交換と頭部管の割れの修理をしました。

その高校の生徒さんから、お礼の手紙をいただきました。

”生まれ変わった状態にとても感動しました!!” 

“吹いた時の反応の良さにおどろきました。”

毎日楽器に向かって、コツコツと作業している私たちにとって、お客様からのお手紙は、とてもうれしいものです。

s-RIMG0018

投稿者:坪井